AI=人工知能の最前線、世界を変える「ディープラーニング」

AI=人工知能の最前線、世界を変える「ディープラーニング」

 人工知能といいますと、囲碁や将棋でプロ棋士を破ったり、医療では特殊な白血病をわずか10分で見抜いたり、無料通信アプリでは400万人以上と会話をしたりと、最近、身近になっています。その技術の核となっているのが、「ディープラーニング」と呼ばれる「人工知能が勝手に学習する」という機能です。その最前線を取材しました。  静岡県の農家・小池誠さん。両親と3人できゅうりを栽培しています。この日採れたきゅうりは100キロ。仕分けを行うのは、誠さんのお母さん・正子さんですが、これが大変な作業です。長さや太さ、曲がり具合で、9種類もの等級に仕分けするのです。  「(夜の)12時すぎても仕事していたら、農家も大変」(誠さんの母親 小池正子さん)  ただ、誠さんのアイデアが、それを一変させるかもしれません。もともとプログラマーだった誠さん。今年、きゅうりの自動仕分け機を自ら開発したのです。  「AI(人工知能)が、きゅうりの画像を見て、等級を判断している」(きゅうり農家 小池誠さん)  等級を見分けるのは、最先端のAI=人工知能です。カメラが撮影した、きゅうりの画像を見て、等級を判断します。どうして、こんなことができるのでしょうか。  これは、お母さんがこれまでに仕分けた、きゅうりの写真です。人工知能は、この写真9000枚を「お手本」として見て、勝手に仕分け方を「学習」しました。正解率はおよそ7割です。  きゅうりの仕分け機の人工知能には、「ディープラーニング」という最新の技術が使われています。人間の脳に似せたプログラムで、ものごとを判断する際に必要な特徴を自ら学習していきます。例えば、「猫」をしらない人工知能に、どんな生き物かを伝える際、猫の画像を大量に見せます。すると人工知能は画像から、「毛が生えている」「耳が立っている」「4本足」などの猫の特徴を自動で学習するのです。  去年、プロの囲碁棋士を破った人工知能ソフトも、「ディープラーニング」で膨大な対戦記録を読み込んで、最適な一手を判断しました。  今週、グーグルは、データセンターを東京に開設。人工知能のデータ処理も高速になるため、企業に一層の利用を促しています。  「機械学習(ディープラーニングなど)は、企業にとって最も注目すべき技術の進歩だ。企業内の仕事の効率化にも製品にも生かせる」(グーグルクラウド タリック・シャウカット プ

TBS Newsi

0コメント

  • 1000 / 1000